カラヤズジュの乱(読み)カラヤズジュのらん

改訂新版 世界大百科事典 「カラヤズジュの乱」の意味・わかりやすい解説

カラ・ヤズジュの乱 (カラヤズジュのらん)

16世紀末から17世紀初め,アナトリアで頻発した農民反乱のうち最大のもの。そのころ,オスマン帝国のティマール(軍事封土)制の動揺に伴い,地方有力者の国有地奪,重税治安の乱れが慢性化し,このため土地を追われた農民遊牧民は,近衛騎兵(シパーフ)出身のカラ・ヤズジュKara Yazıcıを指導者として,1598年南東アナトリアのマラシュ近郊で蜂起,アナトリア中央部を制圧する勢いをみせた。カラ・ヤズジュの急死により反乱軍は四散したが,農民反乱は各地に続発し,アナトリアは荒廃した。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android