化学辞典 第2版 「カリックスアレーン」の解説
カリックスアレーン
カリックスアレーン
calixarene
複数個のフェノール単位の2,6位をメチレン基で連結した環状オリゴマー.形がギリシアの聖杯(calix)に似ている芳香族化合物(arene)であることから命名されている.塩基性触媒存在下でのフェノール誘導体とホルムアルデヒドとの縮合反応により合成され,条件を制御することにより,n = 4,6,8のn量体(カリックス[n]アレーン)が選択的に得られる.種々のイオン,有機分子,さらにはフラーレンなどを包接し,分子認識センサー,非線形光学材料など,機能性材料の基本ユニットとして期待されている.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報