日本大百科全書(ニッポニカ) 「カワラガレイ」の意味・わかりやすい解説
カワラガレイ
かわらがれい / 瓦鰈
brick sole
[学] Poecilopsetta plinthus
硬骨魚綱カレイ目カワラガレイ科に属する海水魚。駿河湾(するがわん)から南シナ海にかけて分布する。背びれの始部は目の前方まで延びないこと、有眼側の側線は胸びれの上方で著しく湾曲すること、無眼側に側線がないこと、無眼側に胸びれがあることなどの特徴で、ほかの熱帯系カレイ類と明瞭(めいりょう)に区別できる。この属の仲間は世界の温熱帯海域から13種ほど知られているが、日本からは本種だけである。
水深80~400メートルの貝殻の混じった砂泥底に生息し、底引網でほかの魚種と混獲される。体長15センチメートルぐらいにしかならない小形のカレイで、練り製品の原料や干物になる。
[尼岡邦夫]
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