ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ガッファル・カーン」の意味・わかりやすい解説
ガッファル・カーン
Ghaffar Khan, Abdul
[没]1988.1.20. パキスタン,ペシャワル
アブドゥル・ガッファル・カーン。パキスタンの政治家。パクトニスタン運動の指導者。1919年ローラット法反対運動のさなかに政治活動に入り,1920年キラーファト運動に参加。1921年北西辺境州(→カイバル・パクトゥンクワ州)のキラーファト委員会地区委員長に選出された。1929年赤シャツ党と俗称されたクダイ・キドマトガル(神のしもべ)という革命党を結成し,北西辺境州のパシュトゥン人を率いて反英闘争を続けた。インド,パキスタンの分離独立(→パキスタン独立運動)に反対したが,独立後はパキスタンの内外で,パシュトゥン人の自治拡大のために戦い続けた。1919年以降,通算 30年を獄中で過ごし,1960年代半ばから 10年近くアフガニスタンに亡命。1975年に息子カーン・アブドゥル・ワリ・カーンとともに逮捕されたが,1976年8月釈放。マハトマ・ガンジーを信奉し,自身も「辺境のガンジー」と呼ばれた。
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