キャラクトロン(英語表記)charactron

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「キャラクトロン」の意味・わかりやすい解説

キャラクトロン
charactron

文字,数字記号などを任意に選択して配列し,ケイ光面上に表示する特殊なブラウン管。文字ブラウン管ともいう。ブラウン管内に,文字や記号などを打抜いた文字板があり,電子ビームは選択偏向板により目的の文字に入射し,字形断面をもつビームとなる。このビームは磁界により中心軸に戻り,偏向ヨークによってケイ光面上の所定の位置に像を現す。文字板にある文字や記号以外は表示できない。自動化工程や監視制御系のデータ表示に用いられる。また通常のブラウン管に比べて表示応答が高速であり,美しい文字表示が得られることから高速の電子印刷用に用いられている。同様な原理を用い,ケイ光面に蓄積管を用いたものをタイポトロン typotronという。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

放射冷却

地表面や大気層が熱を放射して冷却する現象。赤外放射による冷却。大気や地球の絶対温度は約 200~300Kの範囲内にあり,波長 3~100μm,最大強度の波長 10μmの放射線を出して冷却する。赤外放射...

放射冷却の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android