知恵蔵 「キューバ野球」の解説 キューバ野球 キューバは野球の盛んなカリブ沿岸諸国の中でも、特に高い実力を誇ってきた。米国と地理的に近い影響によるもので、1962年のキューバ危機以前の大リーグ所属選手数も他の国を圧倒していた。カストロ政権下で海外での活動機会は厳しく制限されるようになったが、カストロ議長自身が大の野球好きで国内の野球熱は続き、92、96年のオリンピックで優勝。一方、野球市場の拡大、冷戦構造の崩壊が国内経済の悪化と絡んで、亡命―メジャー入りが相次いだ。2000年シドニー五輪で米国に3連覇を阻まれたのも選手の高齢化、対外試合を控えた経験不足に原因があった。しかし、06年の第1回WBCでは新戦力で大リーガーをそろえた宿敵ドミニカを倒した。決勝は日本に敗れている。 (武田薫 スポーツライター / 2007年) 出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報 Sponserd by