キリスト単意説(読み)キリストたんいせつ(その他表記)monothelitism

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「キリスト単意説」の意味・わかりやすい解説

キリスト単意説
キリストたんいせつ
monothelitism

キリストはただ1つの意志しかもたないとする7世紀の異端説。カルケドン公会議 (451) で排斥されたキリスト単性説は特にシリアやエジプトに根強く残っていたため,これと和解しようとしたビザンチン皇帝ヘラクリウス1世は,キリストには神人2性があるが,その意志 thelēmaと働き energeiaは1つであるとする (このため単勢説 monergismともいう) コンスタンチノープル総大司教セルギオスの説を支持し,638年信仰宣言 Ekthesisを出し,教皇ホノリウス1世も承認した。やがて議論は沸騰したが,教皇アガトは神人両性にしたがってキリストは2つの意志と働きをもつことを主張,単意説は,679年のローマ教会会議,翌年の第3回コンスタンチノープル公会議で異端として排斥された。

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