キロモナス(読み)きろもなす

日本大百科全書(ニッポニカ) 「キロモナス」の意味・わかりやすい解説

キロモナス
きろもなす

原生動物の肉質鞭毛(べんもう)虫門植物性鞭毛虫綱クリプトモナス目の1属Chilomonasの淡水性小動物の総称。体は米粒形で体長20~40マイクロメートル。細胞口は体内深く陥入し、そのため前庭vestibulumとよばれる体表の筒状陥入構造がよく発達する。体前端に前庭の開口部があり、そこから2本の等長の羽状鞭毛が生え出る。葉緑体を欠き、体は無色であるが、植物特有の白色体を多数もつ。白色体中にはいくつかのよく目だつでんぷん粒がある。体の後半部に1個の核をもち、前庭に接して1個の収縮胞がある。ミトコンドリアは体表下に並び、クリプトモナス類に特有な六角柱形の光屈折性構造物ejectisomeが前庭周囲に多数みられる。2本の鞭毛をプロペラのように動かし、体を回転させながら遊泳する。縦分裂で増え、光合成は行わず、餌(えさ)は細菌類である。

[堀上英紀]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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