前庭(読み)ぜんてい(英語表記)vestibule

  • まえにわ まへには
  • まえにわ〔まへ〕

翻訳|vestibule

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

内耳の骨迷路における空の一つで,蝸牛と骨半規管の間にあり,卵形嚢球形嚢がある。狭義にはこの2つを前という。前庭の外壁には前庭窓があって,ここにアブミ骨底がはまっている。球形嚢と卵形嚢には,それぞれ有毛細胞を有する平衡斑と呼ばれる感覚上皮部があり,その上の耳石が,重力その他の頭部の運動により有毛細胞に影響を及ぼすことで,平衡感覚が生じると考えられる。

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙
① 家の前にある庭。まえにわ。にわさき。また、前方の広い場所。
※経国集(827)一一・早春観打毬〈嵯峨天皇〉「芳春烟景早朝晴、使客乗時出前庭
※読本・椿説弓張月(1807‐11)拾遺「兼友祝ひ申して、前庭(ゼンテイ)にしてこれを焼けり」 〔曹植‐棄婦詩〕
② 解剖学などで、ある部位の前部にある平らな部分。
③ 内耳にある骨性迷路のうち、蝸牛殻(かぎゅうかく)と半規官との間の部分。およびその中に収められている前庭器官。〔医語類聚(1872)〕
〘名〙 家の前にある庭。建物の前にある広場。ぜんてい。
※金(1926)〈宮嶋資夫〉三「表門から玄関まで、見馴れた植込のある前庭(マヘニハ)に入ったとき」

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世界大百科事典内の前庭の言及

【三半規管】より

…耳のいちばん奥にある内耳の一部を形成している三つの管状器官。内耳には音を感ずる蝸牛,身体の平衡感覚に関係する前庭・三半規管がある。前庭vestibuleが直線加速度・重力・遠心力などを感受するのに対し,三半規管は回転加速度刺激を感受している。…

【耳】より

…内耳の実質をなすのは〈迷路〉と呼ばれる複雑な囊状の構造で,これは動物のグループによってかなり異なるが,一般的には〈卵形囊〉とそれに付属した半円形の管である〈半規管〉,および〈球形囊〉とそれから伸びた〈蝸牛(かぎゆう)管〉という4部の中空の小囊から成る(ただし下等脊椎動物は蝸牛管をもたない)。卵形囊と球形囊は内耳の中心部をなし,これらをあわせて〈前庭〉という。半規管は平衡覚,蝸牛管は聴覚を分担する。…

※「前庭」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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