普及版 字通 「ギ・うたがう」の読み・字形・画数・意味
9画
[字訓] うたがう
[説文解字]
[字形] 象形
人が杖を立てて、凝然として後ろをふりかえる形。進退の定まらぬ姿勢をいう。〔説文〕匕部八上に「未だ定まらざるなり」と訓し、(ぎ)は古文矢字で声の字であるとするが、はその全体が象形。また子部十四下に「疑は惑ふなり。子止匕に從ひ、矢(し)聲」とするが、同じ字。疑は後に曳く足の形を加えたものにすぎない。〔段注〕に「疑の字相ひ似たり。學疑をりてをらず」として、を「定むるなり」と訓すべしとするが、証のない説である。疑はまた凝然の意に用い、礼経には多く凝然を疑然に作る。疑にその二義があるとすべきである。
[訓義]
1. うたがう、猶予する。
2. 疑と通じ、じっと立ちどまる、立ちつくす。
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報