…これは,自分たちの霊魂と同様に,ぶらんこの働きで穀霊の活動を活発にしようという信仰にもとづく風習と思われる。【飯島 吉晴】
[朝鮮]
朝鮮ではクネkuneとよばれ,端午の日に女子のぶらんこ乗り(クネティギ)が,男子の相撲(シルムとよばれる朝鮮相撲)とともに盛んに行われる。これは朝鮮における成年儀礼の一つで,裏山や村はずれの大樹の枝に長いぶらんこをたらし,チマ・チョゴリ姿の娘たちがぶらんこの高さをきそう光景は李朝時代の風俗画にも描かれている。…
…母屋は屋敷囲いの中央より後方に建てられ,母屋の南面の空地は作業場,乾燥場として利用され,それを〈かど〉〈かどにわ〉などと呼んだ。平坦地農村の百姓の屋敷には,その北側から西北にかけて屋敷林を備えるものがあり,防風,防暑,防火,燃料・用材の採取などを目的にして竹,雑木,松,杉などを植え,これを〈いぐね〉(東北),〈くね〉(関東),〈築地松(ついじまつ)〉(出雲)などと各地各様に呼びならわした。 領主の軍事,政治,経済の拠点としての城下町の建設過程では,城郭を中心に,その周囲に武家屋敷を置き,その周辺に年貢免除の町屋敷を配置し,町割(まちわり)に従って職業別に町屋(まちや)を配列して同業者町を形成した。…
※「くね」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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