クラブラン酸(読み)クラブランサン

化学辞典 第2版 「クラブラン酸」の解説

クラブラン酸
クラブランサン
clavulanic acid

C8H9NO5(199.16).Streptomyces clavuligerusが産生するβ-ラクタマーゼ阻害剤で,弱い抗菌力もある.オキサペナム骨格をもつ物質として最初に発見された.不安定な油状物質.β-ラクタマーゼを産生する耐性菌感受性を高める.β-ラクタム系抗生物質アモキシシリンまたはチカルシリンとの合剤で使用される.Na塩はLD50 4 g/kg(マウス静注).[CAS 58001-44-8]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

関連語 LD50

世界大百科事典(旧版)内のクラブラン酸の言及

【ペニシリン】より


[その他]
 放線菌から得られたセファマイシンは分解酵素に抵抗性である。側鎖だけでなく基本骨格までが変化したチエナマイシン,クラブラン酸なども得られ,さらには,それ自身は抗菌活性がなく分解酵素に結合して失活させる作用をもつものも得られ,併用剤として用いられる。(図3)
[作用機序,副作用]
 β‐ラクタム抗生物質は,細菌の細胞壁の合成を阻害して菌を殺すので,細胞壁をもたないヒトなどの細胞には作用せず,したがって毒性はきわめて少なく,すぐれた治療薬である。…

※「クラブラン酸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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