クラレンス(読み)クラレンス[こうけ](その他表記)Clarence, Dukes of

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クラレンス」の意味・わかりやすい解説

クラレンス(公家)
クラレンス[こうけ]
Clarence, Dukes of

イギリス貴族家柄。代々王族が授爵。 1362年エドワード3世の第3子ライオネル・オブ・アントワープ (1338~68) が公家を創設したが,後嗣なくとだえた。 1412年ヘンリー4世の次子トマス (88~1421) が新たに創設。彼は兄ヘンリー5世を助けて百年戦争に活躍したが,後嗣なく戦死。次いで 61年エドワード4世の弟ジョージ (49~78) が公爵に叙せられた。彼は兄王に反抗してこれを捕え,ヘンリー6世を復位させたが,まもなく兄と和解して再び王位につかせ,ヨーク朝成立に大きな役割を果した。しかし兄王の警戒心のため謀殺され,公爵位も彼1代で終った。その後長らくとだえたが,1789年ジョージ3世の3男ウィリアムに授けられて復活。しかし,1830年彼がウィリアム4世として即位したため消滅。最後に,90年エドワード7世の長男アルバート・ビクター (1864~92) に授けられた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

ビャンビャン麺

小麦粉を練って作った生地を、幅3センチ程度に平たくのばし、切らずに長いままゆでた麺。形はきしめんに似る。中国陝西せんせい省の料理。多く、唐辛子などの香辛料が入ったたれと、熱した香味油をからめて食べる。...

ビャンビャン麺の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android