日本大百科全書(ニッポニカ) 「クリビー・リフ鉄山」の意味・わかりやすい解説
クリビー・リフ鉄山
くりびーりふてつざん
Криворiзький Зaлiзорудний Басейн/Krivoriz'kiy Zhalizorudniy Baseyn
ウクライナ中部のドニプロペトロウスク州南西部にある鉄山。ロシア語ではクリボイ・ログ鉄山。ウクライナは世界有数の鉄鉱生産地で、ソ連時代には全ソ連の鉄鉱の50%を産出し、その約90%はこの鉱山が生産した。先カンブリア片岩からなる鉱床はアメリカのスペリオル湖型で、品位55%以上の磁鉄鉱および赤鉄鉱を年産約1億トン産出している。ウクライナの鉄鉱床は南北約100キロメートル、東西6キロメートルにも及び、その埋蔵量は平均品位34.8%で約340億トンといわれる。クリビー・リフ市は鉄鋼業の中心となっている。
[房村信雄]