グリカール

化学辞典 第2版 「グリカール」の解説

グリカール
グリカール
glycal

単糖類や還元性二糖の1位と2位の炭素間に二重結合をもつ化合物総称で,グリコセエンの一種.純粋なグリカールは,フェーリング液を還元しないが,アルカリ性過マンガン酸塩を還元して脱色し,臭素を付加する.変旋光を示さない.2-デオキシ糖やエピマーの合成に利用される.D-グルカールはグリカールの代表例であり,アセトブロモグルコースを亜鉛と酢酸で還元してできるトリ-O-アセチル-D-グルカールを脱アセチル化すると得られる.

融点60 ℃.-7.2°(水).酸化すると,D-グルコースとD-マンノースを,希酸で処理すると水が付加して2-デオキシ-D-グルコースを生じる.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android