ケーシャブチャンドラセーン(その他表記)Keshab Chandra Sen

改訂新版 世界大百科事典 の解説

ケーシャブ・チャンドラ・セーン
Keshab Chandra Sen
生没年:1838-84

近代インドの宗教改革家。ラーム・モーハン・ローイが1828年に創設したブラフマ・サマージに入り(1857),数々の思い切った改革を推進した。カースト差別の全廃を訴え,キリスト教的な考え方を導入しながら,ヒンドゥー教イスラムをも包みこんだ世界的な一大宗教教会を設立しようとした。世界各地の宗教聖典からの引用で祈禱の書を編み,サティーを廃して寡婦再婚を認め,幼児婚,一夫多妻制などに反対し,さまざまな学校を設立した。やがて,彼のキリスト教志向が強まるにつれ,ヒンドゥー教的な伝統を重視するデーベーンドラナート・タゴールなどから不満が噴出,ついに同協会は分裂するにいたった。その後,彼は《ナバ・ビダーナNava Vidhāna(神の新しい啓示)》を公表,キリスト教的な儀礼を中心にした一大宗教の確立を図ったが,死後,後継指導者にめぐまれず,挫折した。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

ケーシャブ・チャンドラ・セーン

「セーン」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内のケーシャブチャンドラセーンの言及

【ブラフマ・サマージ】より

…タゴールは不在大地主であり,社会的には保守的であった。台頭する中間層はこれを不満とし,66年ケーシャブ・チャンドラ・セーンの指導下に分裂し,インド・ブラフマ・サマージが設立され,70年代半ばまで社会改革運動を展開し,インドの他地域にも影響を与えた。70年代後半セーンがヒンドゥー行法へ傾斜すると,社会改革をより強力に推進しようとする青年層が分裂,78年シャダロン・ブラフマ・サマージを結成した。…

※「ケーシャブチャンドラセーン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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