精選版 日本国語大辞典 「さいみ」の意味・読み・例文・類語 さいみ【貲布・細布・布】 〘名〙 (「さよみ」の変化した語) 麻織物の一つ。経(たていと)緯(よこいと)ともに大麻の太糸で目をあらく平織りにした布。武家の奴僕の夏衣や蚊帳・袋物などに用いる。《季・夏》 〔観智院本名義抄(1241)〕※太平記(14C後)三五「財宝豊かなりけれ共、衣裳には細布(サイミ)の直垂」 さいみ 〘名〙 紅藻(こうそう)類オキツノリ科の海藻。本州中部、八丈島、四国、九州の太平洋岸の潮間帯の岩礁上に群生する。高さ六センチメートルぐらいになる。体は径一~二ミリメートルの円柱状で、上部で二、三回叉状に分枝する。全体に質は堅く角状で黒褐色を帯びる。くろさいみ。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報