サソリモドキ類(読み)サソリモドキるい(その他表記)Uropygi; whip scorpion

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サソリモドキ類」の意味・わかりやすい解説

サソリモドキ類
サソリモドキるい
Uropygi; whip scorpion

クモ綱サソリモドキ目に属する種類の総称体長は一般に 1.5~8cm。体は長方形の前体部,長卵形の腹部,むち状の尾部から成る。一見サソリ類に似ているためその名があるが,尾部がむち状であることからムチサソリ類ともいう。腹部の先端に臭腺があり,外敵に出会うと酢酸臭のある液を射出する。昼間は石の下にひそみ,夜間昆虫類やクモなどを捕食する。世界に2科 16属約 90種が知られ,熱・亜熱帯地方に分布し,特に東南アジアに多い。日本ではアマミサソリモドキ Typopeltis stimpsoniタイワンサソリモドキ T. cruciferの2種が知られ,九州南部から沖縄にかけて分布している。尾部を除いた長さは 4cm,体は黒色で,尾部と腹面が赤みを帯びる。恐ろしげな印象を与えるが人に害を加えることはほとんどない。

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