臭腺(読み)しゅうせん(英語表記)stink gland

日本大百科全書(ニッポニカ)「臭腺」の解説

臭腺
しゅうせん
stink gland

動物がもつ、強いにおいのある液を分泌するをいう。臭液腺または悪臭腺ともいい、皮脂腺が特殊化したものである。脊椎(せきつい)動物および無脊椎動物にみられ、前者は多細胞腺、後者は単細胞腺からなる。哺乳(ほにゅう)類ではシカ、カモシカ、レイヨウなどにある眼下腺、指間腺、中足腺、鼠径(そけい)腺、イヌやネコなどにある肛門(こうもん)腺、ジャコウネコの会陰嚢(えいんのう)、ジャコウネコやビーバーの包皮嚢などがあり、主として縄張りのにおいづけや異性の誘引などに用いるが、スカンク肛門腺のように、液を発射して護身に用いるものもある。昆虫ではカメムシ類(クサガメ)、ハサミムシ、チャバネゴキブリなどにみられる。

[吉行瑞子]

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精選版 日本国語大辞典「臭腺」の解説

しゅう‐せん シウ‥【臭腺】

〘名〙 動物の体表にあって悪臭のある液体を分泌する腺の総称。哺乳類ではイタチ、スカンクの肛門(こうもん)腺をいう。ジャコウジカなどの誘惑腺と異なり、護身に重要な役割を果たす。また、昆虫類のカメムシ、ハサミムシ類などにも見られる。臭液腺。悪臭腺。

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デジタル大辞泉「臭腺」の解説

しゅう‐せん〔シウ‐〕【臭腺】

動物のもつ、強いにおいの液を分泌する腺。スカンクの肛門腺、シカの眼下腺、カメムシの後胸腺など。悪臭腺。臭液腺。

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世界大百科事典 第2版「臭腺」の解説

しゅうせん【臭腺 stink gland】

動物の強いにおいのある分泌液をだす腺。脊椎動物では皮膚腺の特殊化したもののことであり,その所在はさまざまであるが,においを発する物質を分泌することからこのように呼ばれる。よく知られている臭腺としては,哺乳類ではイタチ,スカンクの肛門腺,ジャコウジカ,ジャコウネコの麝香(じやこう)腺,ウサギの鼠径(そけい)腺,ニホンカモシカの眼下腺などがある。トガリネズミの体側に発達している放臭腺などのように定まった名前のつけられていない臭腺も多い。

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世界大百科事典内の臭腺の言及

【肛門腺】より

…哺乳類の肛門付近にある1対の外分泌腺で,皮膚腺の特殊化したものである。食肉目の動物,とくにイタチやスカンクで発達しており,臭気ある物質を分泌することから臭腺とも呼ばれる。イタチでは〈最後っペ〉をつくる器官として有名である。…

※「臭腺」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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