さてや

精選版 日本国語大辞典 「さてや」の意味・読み・例文・類語

さて や

  1. [ 一 ] 副詞「さて」の疑問・反語表現。そのような状態で(…だろうか)。そのままで(…だろうか)。さてやは。
    1. [初出の実例]「我ならで尋ねくる人もあらましかばさてや止みなまし」(出典:源氏物語(1001‐14頃)総角)
  2. [ 二 ]
    1. 接続詞「さて」の疑問・反語表現。だから(…だろうか)。そこで(…だろうか)。
      1. [初出の実例]「『ならぬ名の立ちにけるかな。さてや、ぬれ衣にはなり侍らむ』と啓したれば」(出典:枕草子(10C終)二三八)
    2. 接続詞「さて」を強めたいい方。ところで。
      1. [初出の実例]「昔語りにはやなりて、形見を見るぞあはれなる。さてや最期の折節に、さてや最期の折節に、いかなることか宣ひし」(出典:謡曲・柏崎(1430頃))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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