デジタル大辞泉 「形見」の意味・読み・例文・類語 かた‐み【形見】 1 死んだ人や別れた人を思い出すよりどころとなるもの。残した品や遺品、また、遺児。「父の形見の万年筆」2 過去を思い出させるもの。記念の品。「旅の形見とする」[類語]遺髪・遺骨・遺品・遺物[補説]作品名別項。→形見 かたみ【形見】[書名] 《原題、〈フランス〉Lais》ビヨンの詩。1456年頃の作。8音綴の8行詩。小遺言書。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「形見」の意味・読み・例文・類語 かた‐み【形見】 〘 名詞 〙① 死んだ人、または遠く別れた人を思うよすがとなるもの。死後または別後にその人のものとして残されたもの。遺品や遺児。[初出の実例]「会はむ日の可多美(カタミ)にせよと手弱女(たわやめ)の思ひ乱れて縫へる衣そ」(出典:万葉集(8C後)一五・三七五三)「脱ぎおく衣(きぬ)をかたみと見給へ」(出典:竹取物語(9C末‐10C初))「其犠牲になった無名氏の一人の遺児(カタミ)が」(出典:火の柱(1904)〈木下尚江〉一四)② 本物の代わりとなるもの。形代(かたしろ)。[初出の実例]「一に云はく、大神、形見と為(し)て、御杖を此の村に植(た)てたまひき」(出典:播磨風土記(715頃)宍禾)③ 過ぎ去ったものを思い出す種となるもの。思い出のよすが。記念。なごり。[初出の実例]「むめがかを袖にうつしてとどめてば春はすぐともかたみならまし〈よみ人しらず〉」(出典:古今和歌集(905‐914)春上・四六) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例