サンコタケ(読み)サンコタケ(その他表記)Pseudocolus schellenbergiae

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サンコタケ」の意味・わかりやすい解説

サンコタケ(三鈷茸)
サンコタケ
Pseudocolus schellenbergiae

担子菌類腹菌目アカカゴタケ科。初め地中に菌蕾 (きんらい) を生じ,それより上部に3本の腕をもつ円柱状のキノコが出る。色は淡い橙黄色,特に上部の内面は色が濃く,ときとして紅色になる。3本の腕の先端が内に向って曲り,しばしばその先がついている形が仏具三鈷に似ているのでこの名がある。腕の先には担子胞子を含む粘液塊がつき,異臭を放つ。菌蕾の膜は壺となる。北海道,本州,九州に産し,台湾,サハリン,北・中央アメリカにも分布する。

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世界大百科事典(旧版)内のサンコタケの言及

【カゴタケ(籠茸)】より

…カゴタケに似て腕は太く色が赤いものをアカカゴタケClathrus ruber Pers.という。腕が2本で頂端で連なりカニのはさみに似ているカニノツメLinderia bicolumnata (Lloyd) Cunn.,下半部は柱状,上半部が3本に分かれその先端がつながるサンコタケPseudocolus schellenbergiae (Sumst.) Johns.,やや太い茎の先から多数の枝を出してそれを水平にひろげる風変りなイカタケAseroe arachnoidea Fisch.,アカイカタケA.rubra Bull.ex Fr.がある。いずれも発生はまれであるが,奇抜な形と悪臭で注目をひく。…

※「サンコタケ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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