大学事典 の解説
シェク=アンタ・ジョップ・ダカール大学[セネガル]
シェク=アンタ・ジョップ・ダカールだいがく
セネガル共和国の大学。フランス植民地期の1918年に設置された仏領西アフリカ医学校が起源。1957年にフランスの公立大学であるダカール大学(セネガル)となった。1960年の独立とともにセネガルの国立大学となったが,68年にフランス人の教職員職独占に抗議する大規模な学生運動が起こり,フランス人による実質的な支配の残る部門での騒乱に繫がった。1980年代には状況が改善され,87年にセネガルの歴史家であり政治家でもあったジョップにちなむ現在の大学名に改称された。質の改善に向けた高等教育改革をうけて1994年に大学改革を行い,2003年には旧来のフランス型学位授与体系から,学士号(Licence),修士号(Master),博士号(Doctrat)の3段階からなるLMD制への転換を開始した。学生数約7万5000人,教員数約1300人,6学部と23の教育・研究機関を有する(2012年)。旧仏領西アフリカ諸国において最も古く著名な大学で,セネガル第2代大統領,ベナン第4代大統領のほか,西アフリカを代表する多くの政治家や研究者を輩出している。
著者: 谷口利律
出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報