しきせ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「しきせ」の意味・わかりやすい解説

しきせ
しきせ / 仕着
為着

使用人に季節に応じて衣服を支給すること。四季施(しきせ)から生じた名称ともいう。一般には盆・正月の2回、新しい衣服を与える所が多く、東北地方ではこの着物セツとよんでいる。セツギモノ(節着物)の略で、年の折り目に着る晴れ着だったのである。岐阜県白川村では年1回、盆の日に家族一同にナツギという衣服を支給する習慣があったが、これは一家の主婦のだいじな役目であった。大阪などでは、しきせはかならず新しいもので、ソブツとよんでいる。また大阪地方では晴れ着もソブツとよんでいるが、いずれも贈物(ぞうぶつ)という語からの転用であろう。季節に応じて衣服を給付される習俗は平安時代からあり、これを時服(じふく)とよんでいる。のちには、現物ではなく、「しきせ代」として金銭が支給されることもあった。

[鎌田久子]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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