【せつ】(読み)せつ

百科事典マイペディア 「【せつ】」の意味・わかりやすい解説

【せつ】【せつ】

疔(ちょう)とも。皮膚の毛嚢(毛包)や脂腺に黄色ブドウ球菌などの細菌が感染し,毛嚢を中心に腫脹(しゅちょう)・発赤・疼痛(とうつう)を示すもの。顔面,背部,頸部腋窩(えきか)部,大腿(だいたい)内側面に好発し,多くは化膿し,自潰(じかい)排膿後治癒(ちゆ)する。顔面にできたものを特に面疔と呼ぶ。治療は局所安静,冷湿布と抗生物質の全身投与で,大きいものでは切開する。糖尿病患者ではしばしば【せつ】が多発あるいは頻発(ひんぱつ)することがある。→毛嚢炎
→関連項目

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「【せつ】」の意味・わかりやすい解説

セツ
Sēt; Seth

旧約聖書中の人物アダムイブの子 (創世記5・3~8) 。セツはアダムとイブの第3子として,アベルカインに殺されたあとに生れたといわれる。セツとは,ヘブライ語で「与える」の意。すなわち,神がアベルの代りに与えた子の意味。エノスを 105歳のときに生み,912歳まで生きたといわれる (創世記5・6~8) 。その子孫ノアが出た。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の【せつ】の言及

【十字架伝説】より

…キリストがかけられた十字架に関する初期東方伝説。アダムが死んだとき,その子セツSethは神の命により天国の生命の樹から三つの種子を採り,アダムの舌の下に置いた。後年これらの種子はアダムの墓に生育し,やがて美しい大木となって繁茂した。…

※「【せつ】」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android