シブリー(読み)しぶりー(その他表記)Shiblī

日本大百科全書(ニッポニカ) 「シブリー」の意味・わかりやすい解説

シブリー
しぶりー
Shiblī
(1857―1914)

インドの文学者、歴史家、思想家、批評家。アーザムガル生まれ。アフマド・ハーンによるインド・イスラム教徒覚醒(かくせい)運動に共鳴したが、のちに行きすぎた西欧化を危惧(きぐ)してイスラムの伝統を守る立場に変わった。1914年に著作家の家を設立し活動の拠点とした。詩、歴史、神学評論など広範な執筆活動を続けたが、イスラムの過去の栄光と偉大さを再現させようとした伝記文学にとくに優れ、代表作『預言者伝』(1917)をはじめ『カリフ・オマル伝』(1899)、『ガッザーリー伝』(1902)、『ルーミー伝』(1903)など多数の作品を著した。ほかに5巻からなる詩論ペルシアの詩』(1908~1918)は名著誉れが高い。

鈴木 斌]

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