法則の辞典 「シュテルンハイマー効果」の解説 シュテルンハイマー効果【Sternheimer effect】 核四極子をもつ原子核の系のエネルギーには,四極子モーメント Q と核の位置における電場勾配 q との積 qQ が常に現れ,q のみを実験的に定める手法はない.ただ,閉殻構造にない電子は球対称からずれた分布をしているために,q に寄与することになる.この寄与をシュテルンハイマー(R. M. Sternheimer)は摂動論を用いて計算し,閉殻電子の電荷分布が分極のために球対称からわずかでもずれることで大きな q が生じることを示したので,これがシュテルンハイマー効果(あるいはスターンハイマー効果)と呼ばれている. 出典 朝倉書店法則の辞典について 情報