シュピリ(読み)しゅぴり(その他表記)Johanna Spyri

デジタル大辞泉 「シュピリ」の意味・読み・例文・類語

シュピリ(Johanna Spyri)

スピリ

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「シュピリ」の意味・わかりやすい解説

シュピリ
しゅぴり
Johanna Spyri
(1827―1901)

スイスの女流児童文学者。農家出身の医者を父に、牧師の娘を母に、チューリヒ近郊の村ヒルツェルで生まれる。1852年、弁護士で新聞の編集者でもあったJ・B・シュピリと結婚。68年夫が市役所に勤めると、彼女も孤児のめんどうをみるなどして協力した。84年ひとり息子と夫が相次いで死ぬという不幸にあう。創作は71年ごろから始めたが、79~95年に『子どもと子どもを好きな人のための物語』全16巻として出版したなかの『ハイジ』(1880、81)が、彼女の名を世界の児童文学に不朽のものとした。作品は深い宗教性をもった健全な市民の生活を描いたものが多い。1968年チューリヒにヨハンナ・シュピリ財団が設立され、80年には生地ヒルツェルにヨハンナ・シュピリ資料館ができて一般に公開されている。

[上田真而子]

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