普及版 字通 の解説
9画
[字訓] しきもの・つと・つつむ
[説文解字]
[甲骨文]
[字形] 形声
声符は且(しよ)。且に(し)くものの意がある。〔説文〕一下に「履(くつ)の中の艸なり」とするが、字の本義は(ほうしよ)、神に薦めるものをく席として用いるものをいう。卜文にに従う字形があり、に従う。〔爾雅、釈草〕に履に用いるものとし、〔説文〕はその解によるものであろう。
[訓義]
1. しきもの、神薦のものにしく。
2. つと、つつむ、贈りものにしく、贈りもの、。
3. 履の中にしく、しき草。
4. くさむら、かれくさ。
5. 粗・(そ)と通じ、あらい、わるい、くらい。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕 ツツム・アラマキ・アサ・アサタネ/ オホニヘ 〔字鏡集〕 ソコメ・アラマキ・ツツム・アサ・ウキキ
[語系]
・且・tziaは同声。dzyakも声義が近い。且は俎の初文で、供薦のものをおく俎几(そき)の形。下に敷いて用いる。席zyak、(薦)tzianもその系統の語。本来は神事に用いるものであった。
[熟語]
▶・衰▶・帯▶・▶・布▶・服▶・茅▶・麻▶・杖▶
[下接語]
聚・土・巴・覆・補・・・履
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報