ジムシ(読み)じむし(その他表記)grub

翻訳|grub

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ジムシ」の意味・わかりやすい解説

ジムシ
じむし / 地虫
grub

昆虫綱甲虫目コガネムシ科の食葉類に属する昆虫の幼虫の俗称。乳白色で肉質、円筒形でC字形に体を曲げ、頭は明るい褐色である。呼び名のように地中や石の下などにすみ植物の根や腐植物を食べるので、農作物庭木などの害虫とされるものが多い。ほかに、地中にすむ昆虫を地虫ということもあり、所や季節で種類も異なる。地虫が鳴く、というのはケラのことが多いが、コオロギのこともある。

[中根猛彦]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のジムシの言及

【コガネムシ(黄金虫∥金亀子)】より

…食糞群は動物の糞の分解者(清掃者)として役だっているが,食葉群の成虫には葉や花を食べ,幼虫には根を食べるものが多いことから,農林業上の,あるいは果樹園芸,花卉園芸上の害虫として知られる。幼虫はジムシ,根切虫とも呼ばれる。成虫,幼虫が害虫としてよく知られる種類として,アシナガコガネ,ビロードコガネ(イラスト)類,クロコガネ,マメコガネ,スジコガネ(イラスト),ドウガネブイブイ,ヒメコガネ,セマダラコガネ,コアオハナムグリなどがあげられる。…

【幼虫】より

…昆虫をはじめとした陸上節足動物の幼生の総称。狭義には完全変態昆虫の卵とさなぎの間の時期をさし,不完全変態昆虫の卵と成虫の間の時期は若虫nymphという。英語の対応する語にlarvaがあるが,これはすべての無脊椎動物の幼生および変態をする脊椎動物の成体の前の世代(オタマジャクシなど)の総称であり,幼虫のみをさすのではない。 幼虫は多くの場合,食性,生息場所など親とは異なる生態的地位を占め,成体集団とは競合しないことから,新しい生息環境への侵入と定着に適応した種の分散の機構の一つとも考えうる。…

※「ジムシ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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