知恵蔵 「すき家」の解説
すき家
株式会社ゼンショーはMMD(マス・マーチャンダイジング・システム)として、使用する食材の調達から加工、流通、店舗での販売まで一貫して企画・設計、運営する。食に関する全てを自社でマネジメントすることで、安全管理体制が確立されると同時に手軽な価格で品質の優れた「すき家の味・おいしさ」が実現できたという。親会社である株式会社ゼンショーホールディングスは、すき家のほか「なか卯」や「COCO’S」など、いくつかのレストランやファストフードチェーンをグループ傘下におさめている。同グループでは「『食』のインフラ」という概念から、安全でおいしい「食」を手軽な価格で提供することが使命だとしている。
すき家は24時間営業を基本としており、店舗管理の不備を突いた強盗事件の続発や深夜の1人勤務などから、店舗経営体制やその手法には批判が集中していた。14年2月以降はアルバイト不足などが原因と見られる一時閉店が相次ぎ、「リニューアル工事のため」と称して長期休業したままの店舗もある。これらのことから労働環境改善をするべく「すき家」の地域運営会社として株式会社北日本すき家など地域別の7社が、14年6月2日に発足した。より地域に根ざし、風通しのよい店舗経営体制の確立を目指すという。
(金谷俊秀 ライター/2014年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報