スナガレイ(読み)すながれい(その他表記)sand flounder

日本大百科全書(ニッポニカ) 「スナガレイ」の意味・わかりやすい解説

スナガレイ
すながれい / 砂鰈
sand flounder
[学] Pleuronectes punctatissimus

硬骨魚綱カレイ目カレイ科に属する海水魚樺太(からふと)(サハリン)や千島列島から岩手県までと、朝鮮半島海域に分布する。体は高い卵円形で、頭端が上向きに曲がって突出し、その背縁は目の前で大きくくぼむ。有眼側は暗褐色で砂粒状の小黒点と小白点が入り混じっている。無眼側の体の背腹の両縁に沿って濃黄色帯が走ることで他種と容易に区別される。

 水深100メートル以浅の砂泥底に生息し、おもに底生の小動物を食べる。3~4歳で成熟し、5~9月に水深50メートルより浅いところで産卵する。孵化仔魚(ふかしぎょ)は全長2.8ミリメートルほど。1年で体長4~5センチメートル、3年で13センチメートル、4年で15センチメートルになり、最大で30センチメートルぐらいになる。底刺網(そこさしあみ)、釣りなどで多量にとれるが、肉が少なく、商品価値は低い。から揚げにするとよい。

[尼岡邦夫]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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