アメリカの女流児童文学作家。高校の国語教師を経て作家になる。ニュー・イングランドに生まれ育ち、おもにそこの歴史を背景に創作した。処女作『インディアンに捕らえられたキャリコ』(1957)と第4作『ビーバー族のしるし』(1983)では先住民(インディアン)対白人を扱い、第2作『からすが池の魔女』(1958)ではピューリタン時代の魔女事件を題材にしている。第3作『青銅の弓』(1961)だけはキリストの時代のガリラヤを背景にした時代小説。第2作と第3作で、ニューベリー賞を2回受賞している。1989年に、ローラ・インガルス・ワイルダー賞(現、児童文学遺産賞)も受賞。
[吉田新一]
『掛川恭子訳『からすが池の魔女』(1969・岩波書店)』▽『渡辺茂男訳『青銅の弓』(1974・岩波書店)』