スピンオフ・ムービー(読み)すぴんおふむーびー(その他表記)spin‐off movie

知恵蔵 「スピンオフ・ムービー」の解説

スピンオフ・ムービー

大ヒットした映画の脇役などを主人公にすえて製作した映画。続編とは別。スピンオフに、「副産物」「思いがけない儲け」などの意味があるように、本編人気を反映してヒットするケースも多い。2005年5月公開の「交渉人 真下正義」は、映画「踊る大捜査線THE MOVIE」シリーズ(1998・03年)の脇役、真下警視(ユースケ・サンタマリア扮する)を主人公にしたパニック・ムービー。“踊る”シリーズからはもう1本、警視庁の室井管理官(柳葉敏郎)を主人公にした「容疑者 室井慎次」が同年8月に公開。また08年2月には「デスノート」の名探偵を主人公にした「L change the World」が公開される。過去には「逃亡者」(93年)の警部(トミー・リー・ジョーンズ)を主人公にした「追跡者」(98年)、「バットマン・リターンズ」(92年)でミシェル・ファイファーが演じた役にハル・ベリーが挑んだ「キャットウーマン」(04年)など。変わり種として、サスペンスコメディー「ピンクの豹」(63年)のタイトル部分に登場したアニメ・キャラクターを主人公にすえた長編アニメ「ピンク・パンサー&クルーゾー警部」(80年)がある。

(宮本治雄 映画ライター / 2008年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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