主人公(読み)シュジンコウ

デジタル大辞泉の解説

しゅじん‐こう【主人公】

事件や小説・劇などの中心人物。ヒーローまたはヒロイン。「悲劇の主人公
主人1」の敬称。
「どこか山国の人にも近い感じのする―が…迎えてくれる」〈藤村夜明け前

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世界大百科事典 第2版の解説

しゅじんこう【主人公 hero】

映画,演劇等をも含めた広義の文学作品のなかの中心人物。その存在様態は根本的には他の作中人物と変わらないが,全編に一貫して登場したり(ドン・キホーテ),ドラマの結節点となったり(ハムレット),みずから主題を具現したり(ボバリー夫人)して,作品の骨格を支える。環境との関係では,主人公が次々と異なる土地や社会や異性を遍歴するとピカレスク・ロマン(ラサリーリョ・デ・トルメス,世之介)となり,それらの環境が主人公の人格形成に寄与すると教養小説(ウィルヘルム・マイスター)となる。

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大辞林 第三版の解説

しゅじんこう【主人公】

小説・劇・事件などの中心人物。 「女-」
主人を敬っていう語。 「折よく-の出入に出会でつくわして其顔を瞥見する時は/思出の記 蘆花

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精選版 日本国語大辞典の解説

しゅじん‐こう【主人公】

〘名〙
① 主人を敬っていう語。
※清原国賢書写本荘子抄(1530)一「不知者の上も主人公、知者の上も主人公ぞ」
※読本・椿説弓張月(1807‐11)拾遺「今日の主人公(シュジンコウ)と定め、翠簾(みす)を垂て彼処(かしこ)にあり」 〔韓愈‐詠燈花同侯十一詩〕
② 人の心を動かす中心となるもの。また、人の心。
※藤樹文集(1648頃)一「方寸之中、此主人公不在、則満腔子為狐狸妖魔之窠窟
③ 事件または小説、戯曲、映画などの中心人物。ヒーローまたはヒロイン。
※小説神髄(1885‐86)〈坪内逍遙〉上「要するに其演劇(そのしばゐ)の本尊すなはち主人公(シュジンコウ)(=比イロウ)が其結局(そのおほづめ)の齣(まく)にいたりて」
④ 仏語。自己本来の面目。本来の自己の有様。
※談義本・成仙玉一口玄談(1785)五「無位の真人、主人公(シュジンコウ)なんどと、其宗旨其宗旨にて名はかはれども」 〔無門関〕

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世界大百科事典内の主人公の言及

【ヘロイン】より

…ジアセチルモルヒネdiacetylmorphineの一般名。モルヒネのアセチル化によってつくられる。分子式C17H23NO5,分子量369.4,融点173℃の白色苦味結晶性粉末。鎮痛作用は,モルヒネの4~8倍強く,作用の発現もはやい。便秘,嘔吐などの作用は弱いが,陶酔作用が強いため,耐えがたい欲求を起こしやすい。すなわち,依存性がきわめて強いため,毒薬かつ麻薬として麻薬取締法によって製造,所持,使用のすべてが厳しく禁止されている。…

※「主人公」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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