日本大百科全書(ニッポニカ) 「スベアランド」の意味・わかりやすい解説
スベアランド
すべあらんど
Svealand
スウェーデンの三大地方区分の一つで、その中央部にあたる。面積8万0139平方キロメートル(内水面を除く)、人口約347万(2001)。名称は「スベア人の地」という意味。スベア人は、6世紀ごろからメーラレン湖にあるビヨルク島、ヘルガ島を中心に海外と交易し、遺跡を多く残している。東部は多島海を配してバルト海に臨み、北東部は平野部で農業が営まれる。西部のノルウェー国境に近いベルムランド、ダーラナ両地方は山岳丘陵地帯で、林業、製紙、皮革業、酪農が盛んなほか、史跡に富む観光地である。ダーラナ南部は鉄、鉛、銅を産し、鉱工業が発達する。首都ストックホルムを中心に、西のメーラレン湖、イェルマレン湖周辺は湖水地帯をなし、豊富な工業用水と水上交通の便を生かした工業地帯となっている。
[中島香子]