…花粉壁は内膜と外膜の2層からなり,外膜はさらに複雑な層状構造をもち,その外層の形態によって花粉の表面模様がさまざまになる。外膜は胞子・花粉を通してスポロポレニンと呼ばれるテルペンに近い物質からできている。花粉母細胞は葯中で減数分裂して4個の娘細胞(四分子)になり,その各1個から花粉ができる。…
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[胞子の特性と分散]
藻類の胞子は水中に放出,散布されるので,胞子壁は厚くないが,コケ植物や維管束植物など陸上生活を営むものでは,胞子は乾燥に耐えられるように,多層からなる厚い胞子壁でおおわれ,さらに周皮によって包まれている場合もある。胞子壁はスポロポレニンsporopolleninとよばれる物質からできている。トクサ植物の胞子の表面には胞子壁の肥厚によってできた2本の弾糸がまきつき,周囲の乾湿によってほどけたり,まきついたりするので,胞子の放出に役だっている。…
※「スポロポレニン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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