スミルネンスキ(読み)すみるねんすき(その他表記)Христо Смирненски/Hristo Smirnenski

日本大百科全書(ニッポニカ) 「スミルネンスキ」の意味・わかりやすい解説

スミルネンスキ
すみるねんすき
Христо Смирненски/Hristo Smirnenski
(1898―1923)

ブルガリア作家。本名フリスト・ジミトロフ・イズミルリエフ。建築学を学んだのち軍事学校に入ったが、空気になじめず、おりから起こったロシア革命に共鳴し、ブルガリア共産党員となる。ユーモア詩人の伯父ポパナスタリフとユーモア作家の兄T・イズミルリエフの影響で学生時代から詩や短編を書き、詩集『よき日の来たらんことを!』(1921)は労働者の間でたいへんな人気を得た。『冬の夜』(1924)のように、都会底辺に住む人々の生活、資本家批判、プロレタリアート勝利の確信を書いた作品が多い。また、文学諸雑誌や労働者新聞の編集にも力を注いだ。

[真木三三子]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スミルネンスキ」の意味・わかりやすい解説

スミルネンスキ
Smirnenski, Hristo

[生]1898.9.29. ククシ
[没]1923.6.18. ソフィア
ブルガリアのプロレタリア詩人で作家。

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世界大百科事典(旧版)内のスミルネンスキの言及

【ブルガリア】より

… 両大戦戦間期はファシズムの嵐が吹き荒れ,それに対する抵抗運動が強まり,文学にも反映した。詩では《九月》のミレフ,《昼来たれ》(1922)のスミルネンスキHristo Smirnenski(1898‐1923),《モーターの歌》(1940)のバプツァロフNikola Jonkov Vapcarov(1909‐42)の〈プロレタリア三人組〉や,自由を希求する女性を歌ったバグリャナElisaveta Bagrjana(1893‐ )らが有名である。小説では,ファシストの暴虐を描いたストラシミロフの《連舞(ホロ)》(1926),ストヤノフの反戦小説《コレラ》,農村における葛藤を描いたカラスラボフGeorgi Slavov Karaslavov(1904‐80)の《嫁》(1942),カラリーチェフAngel Ivanov Karalijčev(1902‐72)の短編小説,風刺作家ミンコフの作品などが異彩を放っている。…

※「スミルネンスキ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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