日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
スルタン・ハッサン・モスク
するたんはっさんもすく
Sultan Hassan Mosque
エジプトの首都カイロにあるイスラム寺院。マムルーク朝のスルタン、ハッサンが1356年から7年がかりでつくった。窓が狭く、外壁が高くてその上端が張り出ており、まるで城塞(じょうさい)のようにみえる。唯一の出入口である東側のイワーン(イスラム建築独特の門)も、中庭を囲むアーチも非常に背が高く、装飾も剛健である。ミナレット(塔)は高さ81メートルで、カイロでは最高。堂内のいちばん奥にスルタン・ハッサンの墓がある。この寺院のあるカイロは1979年世界遺産の文化遺産として登録されている(世界文化遺産)。
[紅山雪夫]