セクリニン

化学辞典 第2版 「セクリニン」の解説

セクリニン
セクリニン
securinine

securinan-11-one.C13H15NO2(217.26).タカトウダイ科ヒトツバハギSecurinega suffruticosaの葉,およびコミカンソウPhyllanthus discoidesに含まれるインドリジンアルカロイド.融点142~143 ℃.-1042°(エタノール).λmax 256 nm(log ε 4.27.エタノール).同属の植物から立体異性体アロセクリニン(2α-H),およびそれらの鏡像体ビロセクリニン,ビロアロセクリニンが得られる.さらにそれらの骨格をもつ数種類の副アルカロイドが単離されており,これらをセクリネガアルカロイドと総称する.セクリニンは中枢神経興奮作用を有し,小児麻ひ後遺症治療薬としての用途が開発され,旧ソビエト薬局方に収載されている.[CAS 5610-40-2]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のセクリニンの言及

【ヒトツバハギ】より

…果実は扁平な球形の蒴果(さくか)で,熟すとはじけて6個の種子を散らす。葉や花に含まれるアルカロイドの一種セクリニンsecurinineには,神経系興奮作用があり,ポリオ後遺症の治療薬として用いられる。また,中国では茎皮より繊維をとり,朝鮮では葉を食用とする。…

※「セクリニン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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