クロスキャパシター(その他表記)cross capacitor

改訂新版 世界大百科事典 「クロスキャパシター」の意味・わかりやすい解説

クロスキャパシター
cross capacitor

1956年トムソンA.M.ThompsonとランパードD.G.Lampardによって発見された原理に基づくもので,一次元方向の長さ測定を基に,計算で求められる静電容量のことをいう。断面が図のような4本棒の電極から構成される。2と4を接地し,1-3間の容量C13,また1と3を接地し,2-4間の容量をC24とし,C13C24の場合これをC0とすれば,となる。ε0真空誘電率Lは長さである。1m当り約2pFとなる。有効長Lを変えるためには4本の棒の間にガード電極G挿入,これを移動させる。移動距離は光波干渉を用いて測定される。移動前後の容量差は上式より計算される。測定は真空中で行われ,変成器ブリッジを用いて標準コンデンサーに値が移される。棒の直径間隙の大きさによらない点が特徴で,静電容量および電気抵抗の単位の絶対測定に用いられる。電気のもっとも基本的な標準器として重要なものである。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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