セランポール伝道団(読み)セランポールでんどうだん(その他表記)Serampore Mission

改訂新版 世界大百科事典 「セランポール伝道団」の意味・わかりやすい解説

セランポール伝道団 (セランポールでんどうだん)
Serampore Mission

イギリスインド植民地支配の中心地カルカッタから北方約20km,フーグリ川沿いの町セランポールに,1800年1月,ウィリアム・ケアリーら数人のイギリス人バプティスト派宣教師によって組織された伝道団。当時デンマーク領であったこの町に彼らが宣教活動の拠点をおいたのは,イギリスの東インド会社が宣教師の宗教・文化活動を快く思わず,保護を与えなかったためである。伝道団は布教のかたわら学校の設立と教育の普及に努め,ことに現地語であるベンガル語の教育を積極的に奨励した。また出版局を設けてケアリーの手になるベンガル語版新約聖書(1801),旧約聖書(全4巻。1802-09),《ベンガル語文法》(1801),《ベンガル語辞典》2巻(1815-25)をはじめ,フォート・ウィリアム・カレッジの教科書などインド諸語の種々の出版物を発行,インドの文化復興に大きく貢献した。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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