セレウス菌(読み)セレウスキン(その他表記)Bacillus cereus

デジタル大辞泉 「セレウス菌」の意味・読み・例文・類語

セレウス‐きん【セレウス菌】

Bacillus cereus》バチルス属の細菌の一。グラム陽性桿菌かんきんで、土壌中など自然環境に広く分布するが、食中毒原因となることもある。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

知恵蔵mini 「セレウス菌」の解説

セレウス菌

大桿菌の一種で、食中毒の原因菌の一つ。健康な成人の約10%が腸内にこの菌を持っている。毒性・感染力ともに弱く、日本における年間食中毒患者のうち本菌に起因するものは1%に満たない。幼児や高齢者など抵抗力の落ちた人が本菌に汚染されたものを摂取すると、嘔吐下痢などの食中毒症状を起こす場合がある。また血液中に菌が入り込むと菌血症を発症することがあり、これにより2007年に2名、08年に1名死亡している。13年8月には、国立がん研究センター中央病院で入院患者13人が感染し、うち2人が死亡した。

(2013-8-27)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

栄養・生化学辞典 「セレウス菌」の解説

セレウス菌

 [Bacillus cereus]など,食中毒の原因菌.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のセレウス菌の言及

【バシルス】より

枯草菌B.subtilisのアミラーゼ,プロテアーゼは工業的に生産されている。一方,セレウス菌B.cereusは食品の腐敗に関係し食中毒の原因菌となる。バシルス・チューリンゲンシスB.thuringensisは細胞内に結晶性のタンパク質を生成し,これはチョウやガなど鱗翅(りんし)目の昆虫に特異的な毒性を示すので,これらの駆除に用いられている。…

※「セレウス菌」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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