普及版 字通 「ソウ・すくむ」の読み・字形・画数・意味
9画
[字訓] すくむ
[説文解字]
[字形] 象形
上部は凶。凶懼のことがあり、足をすくめる人の形。〔説文〕五下に「足を斂(をさ)むるなり」とし、「鵲(しやくけき)は醜、其の飛ぶこと」と〔爾雅、釈鳥〕の文を引き、鳥の飛ぶさまとする。これと字形の似ている(しゆん)は、厶(し)(耜(すき)の頭)を擬人化して祀るもので、また(しょく)は田神の像。この例によって考えると、は一種の神像であると考えられる。〔石鼓文、作原石〕の(そう)は、凶の部分を(き)(鬼頭)の形に作る。それが字の初形であるらしく、はおそらく鬼頭の神像で、畏懼すべきものとされたのであろう。
[訓義]
1. すくむ、足をすくめる、そのたたずまい。
2. 総と通じ、あつめる。
[古辞書の訓]
〔字鏡集〕 アツマル・モトモ
[声系]
〔説文〕に声としてなど七字を収める。声の通義を得がたいが、と声近く、峻鋭の意があるようである。
[語系]
tzong、tsiunは字形近く、は耜の頭の神像、は鬼頭の神像、その声にも通ずるところがある。
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報