日本大百科全書(ニッポニカ) 「タコツボ文化」の意味・わかりやすい解説 タコツボ文化たこつぼぶんか 政治学者丸山真男(まさお)が『日本の思想』(1961)で、ササラ文化と対比して提唱した概念。共通の根元から分化した多くの細枝をもつ竹のササラ(簓)とは違い、タコツボは、それぞれに孤立した壺(つぼ)が1本の綱で並列的に連なっているにすぎない。日本の学問、文化や社会組織は、欧米のそれと比較するとタコツボ型であるという。共通の根を切り捨てた形で専門が分かれ、それぞれ仲間集団をつくり、相互間の意志疎通が困難だとする。[濱口恵俊]『丸山真男著『日本の思想』(岩波新書)』[参照項目] | ササラ文化 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例