たし殿(読み)たしどの

朝日日本歴史人物事典 「たし殿」の解説

たし殿

生年生没年不詳
安土桃山時代武家の女性。摂津の大名荒木村重の妻。夫村重は織田信長から4万石を与えられ在岡城にいたが,信長の怒りを買い,大軍を以って攻められた。籠城ののち,天正7(1579)年に落城,男女七百余人が生け捕られ,その筆頭に名を挙げられた女性。京都に連行され,市中を引き回されたあげく六条河原で殺された。残酷な形で縁座が実施されたもので,「前代未聞」と記された。

(田端泰子)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「たし殿」の解説

たし殿 たしどの

?-1579 織豊時代,荒木村重の妻。
洗礼名はダシ。摂津伊丹(兵庫県)の村重の居城有岡城が織田信長に攻められ,落城した際に捕らえられる。天正(てんしょう)7年京都六条河原で一族とともに処刑された。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android