タスマニア岩(読み)タスマニアがん(その他表記)tasmanite

岩石学辞典 「タスマニア岩」の解説

タスマニア岩

(1) タスマナイト頁岩(tasmanite shale)と同義で,白い石炭.タスマニアの多くの植物胞子を含む油母頁岩[Milligan : 1852].(2) 最初にエルドマンスドルファーとニーランドによって記載されファシン岩(fasinite)と命名された岩石で,後にヨハンセンがtasumaniteと命名した.ゼオライト化したイジョライト質岩石で,チタンオージャイトの大きな斑晶を含み,しばしばエジリン・オージャイトの縁をもっている.石基は粒状で輝石,鉄鉱物,ネフェリン,ハイドロネフェリン(hydronephyeline),フィリップサイト(phillipsite),トムソナイト(Thomsonite),ナトロライト(natrolite),カンクリナイト(cancrinite),メリライト,少量の橄欖(かんらん)石と黒雲母,他に燐灰石ペロブスカイトを含む[Erdmansdorffer & Nieland : 1928, Johansen : 1938].名称はタスマニア(Tasmania)のシャノン・テイアー(Shannon Tier)に因む.

出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報

関連語 タスマナイト

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android