化学辞典 第2版 「チアジアゾール」の解説
チアジアゾール
チアジアゾール
thiadiazole
C2H2N2S(86.11).N原子2個とS原子1個を含む複素五員環式化合物.1,2,3-,1,2,4-,1,2,5-,1,3,4-チアジアゾールの4種類が考えられるが,1,2,5-チアジアゾールは知られていない.1,2,3-チアジアゾールは相当する4-カルボン酸誘導体の脱炭酸によって得られた.沸点83~85 ℃(8 kPa),157 ℃(99 kPa).1.3202.エタノール,エーテル,水に可溶.弱塩基性.1,2,4-チアジアゾールは,相当する5-ブロモ体の還元により得られた.融点-35~-33 ℃,沸点120~121 ℃(98 kPa).1.3298.1.5316.揮発性液体で極性溶媒に可溶.弱塩基性で酸に対し不安定で分解する.硝酸銀,塩化水銀などと塩を形成する.1,3,4-チアジアゾールは白色の固体.融点42~43 ℃,沸点204~205 ℃.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報