化学辞典 第2版 「極性溶媒」の解説
極性溶媒
キョクセイヨウバイ
polar solvent
溶媒としての有極性分子の液体.水,アルコール,液体アンモニアなど.誘電率は無極性溶媒に比べてはるかに大きく,溶質の正負電荷間のクーロン引力は小さくなる.溶質との相互作用が強く,溶媒和エネルギーは大きいため,溶質は溶媒和しやすい.無極性溶質が無極性溶媒に溶けやすい傾向があるのに対し,極性溶媒は極性溶質(電解質,有極性分子)を溶かしやすい.溶質の吸収スペクトルは無極性溶媒では気相のそれに近いが,極性溶媒中では吸収極大の位置,そのほかに影響を与える.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報