チェナーブ川(その他表記)Chenāb

改訂新版 世界大百科事典 「チェナーブ川」の意味・わかりやすい解説

チェナーブ[川]
Chenāb

パキスタン北部,パンジャーブ五河の一つ。全長1215km。パンジャーブ・ヒマラヤ山脈中に発してほぼ南流し,パンジャーブ平原に流下してから南西流する。ジェラム川,ラービー川を合わせたのち,さらにサトレジ川と合流してパンジナード川となり,やがてインダス川に合流する。1892年には下チェナーブ用水路,1912年には上チェナーブ用水路が建設され,おのおの西岸のカーンキとマララに頭首工をもつ。両用水路はチェナーブ川とラービー川とに囲まれたレチュナ・ドアーブ一帯を灌漑する。60年のインダス川水利条約により,チェナーブ,ジェラム,インダス本流の3河の水利権はパキスタンに属することになり,インドに帰属したラービー,サトレジ両川の用水転換のための連絡水路が建設された。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android